サニーデイ・サービスのアルバム『DANCE TO YOU』を買った

サニーデイ・サービスの新しいアルバム『DANCE TO YOU』を買った。

中学生の時にレンタルショップで、なにかいい曲ないかなぁ、とシングルCDをいくつか借りた中の一枚に『スロウライダー』があった。借りたCDを返却したあとに「スロウライダー」だけやたら頭の中に残って、何度か「この曲なんだっけ、あ、あれか、サニーデイ・サービスっていう人たちの曲か」、ということがあった。借りて曲を聴いた時は、特別なことは思わなかった。何度も思い出すので、実は気になっていたのかもしれないと思った。このできごとがきっかけで、この時以降サニーデイ・サービスがとても好きになった。

サニーデイ・サービスを好きになってまもなく、解散した。もう新しい曲は聞けないのかぁ、と思った。再結成した2008年には、もう私は東京にいたけど、もともと音楽をそんなに聴く習慣もなく、あの好きだったサニーデイ・サービスが再結成かぁ、と思ったけど、新しいサニーデイ・サービスの曲はなんとなく聴いていなかった。(解散後すぐの曽我部恵一さんのソロの曲はいくつか聞いたのだけど、なんだか、お父さんなんだなぁ、家族がいるんだなぁという感じを受けて、私が好きだったときのサニーデイ・サービスの感じから変わったなって思って、それ以降あんまり聴いていなかった。)

今年初めて、YATSUI FESTIVAL! 2016に行った。やついフェスに行ったのは、フェスでやるコントが見てみたかったからだけど、そこで初めて能動的に、バンドの人たちがステージで音楽をやるのをみた。サニーデイ・サービスも、初めて観た。なんだか感動した。サニーデイ・サービスはいいなぁ、って思った。

新しいアルバム『DANCE TO YOU』を買ったのは、YouTubeで『パンチドランク・ラブソング』聴いたら、私が一番サニーデイ・サービスが好きだったときの高揚感をなんだか思いだしたからです。サニーデイ・サービスの曲のなかでも好きな曲のうちの一つの『さよなら!街の恋人たち』を聴いて思うのと同じような、夏がやってくるなぁ〜、という、季節へのわくわくした感じがあった。なんだか、この新しいアルバムは、ちょうど今、この8月の頭から聴くのが一番いいような気がした。

とても好きなサニーデイ・サービスの新しいアルバムを発売早々に買って、この夏はこれを聴いて過ごすんだと思うと、なんだかとてもうれしい気分です。

6月に劇場で観たもの(2016年6月)

6月2日 全日本芸人ネタ選手権 『ドッカン!ドッカン! 2ndシーズン』 予選4日目(ルミネtheよしもと
6月9日 もう一度やりたいユニットコントをするライブ(ヨシモト∞ホール
6月15日 別冊「根本宗子」『バー公演じゃないです。』(劇場HOPE)
6月16日 ハッピーアワー(キネカ大森)
6月18日 YATSUI FESTIVAL! 2016(O-EAST
6月20日 かもめんたるコントライブin喫茶茶会記vol.6(喫茶茶会記)
6月24日 ニブンノゴ!Presents 新ネタぽんぽん!(ルミネtheよしもと
6月25日 テアトロコントvol.8(ユーロライブ)
6月25日 SIX GUNS(神保町花月
6月28日 THE GEESE単独ライブ「トロピカリア」(上野ストアハウス)
6月29日 青年団「ニッポン・サポート・センター」(吉祥寺シアター

※観たものを全て挙げているわけではありません

全日本芸人ネタ選手権 『ドッカン!ドッカン! 2ndシーズン』 予選4日目

コマンダンテが出るので、観に行きました。出場したのは、コマンダンテvs笑撃戦隊(グループC)、天竺鼠vsなすなかにし(グループD)、えんにちvsサッチ(グループF)、ウエストランドvsルシファー吉岡(グループG)、ザブングルvs新宿カウボーイ(グループH)、サンシャイン池崎vsブロードキャスト!!(グループJ)。勝ったのは、コマンダンテザブングル天竺鼠、ブロードキャスト!!、ルシファー吉岡えんにちコマンダンテももちろん面白かったけど、笑撃戦隊も面白かった。迷った。それから、サッチが面白かった。個人的な好みの変化として、オープニングで先攻後攻を決めるところや、エンディングのトークなどに、あまり魅力を感じなくなってしまった。たくさんのユニットが出場して、ネタを1本ずつ観るライブから、だんだん足が遠のきがち。でも、そういうライブを観ないと、面白いコントをする人たちに新しく出会うということがなさそう。

もう一度やりたいユニットコントをするライブ

最後にやっていた、お昼の生放送トーク番組に大物俳優が出番でもないのに他の人のゲスト回に遊びに来ちゃって帰ってって言いづらくなって無理矢理共演しちゃうコントが面白かった。描いている違和感の空気が丁寧で絶妙だった。

ハッピーアワー

3部構成になっている、とても長い映画。この長さによって、多くの人物を多面的に見せることができている。「こういう人物ですよ」というわかりやすい提示ではなく、日常生活の中で、ある人の色んな面を見て、その人の輪郭を自分なりに受け取るような、そんな描き方だった。序盤で「なんだか嫌なやつだな」って思ってた人も色々な行動をみていると「気が合いそう」って思ったりするのが自分の現実の人間関係のようだった。こんなにも長いので、擬似的にも、登場人物たちの人生が、ずっしり自分にのしかかってくるようで、少し精神的に疲弊した。でもとても面白かった。保存性の高いジャムを手に入れたような感じ。蓋を開けては少し舐め、また蓋をする。またふとした折に蓋を開けて味を確かめたくなると思う。

YATSUI FESTIVAL! 2016

フェスとはどんな感じだろうか、と思って、行ってみた。コントをする人たちが、コントをするのを観た。会場は熱気があって、観客は楽しそうにみていた。かもめんたるのコントがすごくウケていて、テンションが上がった。この日のバラエティに富んだ彩りのうちの一つとしてのステージ。中高生のころに、ずっと聞いていた、サニーデイ・サービスのステージをみて、とても感動した。

青年団「ニッポン・サポート・センター」

私は以前から青年団が好きで、(近頃は、そこまで頻繁に足を運んでいるわけではなかったけど、)よく観に行っていた。この公演を観て、私は自分の好みが変わったのかな、と思った。あんまり面白いと思えなかった。青年団の中でも、できごと一つ一つが笑いを生む展開になっていたし、セリフ自体も笑いを狙ったものが多かった。「笑い」という点だけ取ると、私の好みと青年団とは大きく外れるのだと思う。端的に言うと、「笑い」の感じがダサかった。「笑い」以外の部分で青年団が好きなのだと思った。

5月に劇場で観たもの(2016年5月)

5月2日 フルコース1000円(びーちぶ)
5月3日 ニューヨーク単独ライブ『GOLDEN YEWYORK』(ルミネtheよしもと
5月4日 すいているのに相席4(座・高円寺
5月5日 家がわらってる(劇場MOMO)
5月6日 Wけんじ企画『ザ・レジスタンス、抵抗』(こまばアゴラ劇場
5月7日 大阪よしもとネタライブ「上京」(ヨシモト∞ホール
5月7日 さらば青春の光単独ライブ『ノリノリノリ』(キンケロ・シアター
5月8日 ナカゴー特別劇場『もはや、もはやさん』(ムーブ町屋ハイビジョンルーム)
5月11日 しずるのトークライブ(阿佐ヶ谷ロフトA)
5月12日 子供鉅人『真夜中の虹』(駅前劇場)
5月20日 ロロ『あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語』(東京芸術劇場シアターイースト )
5月21日 『8月の家族たち』(シアターコクーン
5月22日 GAG少年楽団単独ライブ『ストレート2』(ヨシモト∞ホール
5月22日 『サルゴリラとライスとしずるのライブ』(神保町花月
5月23日 ナショナル・シアター・ライヴ『ハムレット』(シネ・リーブル池袋
5月26日 「この高鳴りをなんと呼ぶ」(ヨシモト∞ホール
5月27日 テアトロコントvol.7(ユーロライブ)
5月29日 テニスコート『最高に盛り上がるイエイ』(プーク人形劇場 )
5月30日 弱い人たち会議中vol.1 弱い人たち×犬の心(ユーロライブ )

※観たものを全て上記に列挙しているわけではありません。

フルコース1000円

SMA所属のだーりんず、ロビンフット、チャーミングの3組による、各組新ネタを5本ずつ披露する贅沢なライブ。SMAの劇場、千川のびーちぶへ初めて行きました。地下の小さな会場。とにかくだーりんずが面白かった。

すいているのに相席4

座・高円寺2にて。どのコントもパロディと遊び心の宝庫でした。私は会話劇系のコントが好きなので、好みのタイプとは違ったけど、このタイプの笑いの中では一番素直で全力で楽しそうで、観ていてとても楽しかった。パロディ系の笑いは、ややもすると知識のひけらかしみたいになったり、分かる人が分かればいいというような、人を選ぶ感じだな、と思うことが、私にはあるのだけど、そういうのは全然感じなかった。「すいているのに相席」が好むコントの色というものが濃くあった。

Wけんじ企画『ザ・レジスタンス、抵抗』

すっかり山内ケンジさんのファンになり、この公演もとても楽しみにしていました。平田オリザさんの作品は、人間の性欲からかけはなれた理性的なものが多いので、そのオリザさんの青年団の俳優が、不倫したり、キスしたり、なんとか体の関係に持ち込もうとしたり、インポについてなやんだりする様は、青年団をよく観る観客としても新鮮でした。俳優の演技が細かくて、反応が生々しいので観ていてとても面白い。こういう演劇を、小劇場で間近で観るということが、私の好きな演劇体験だな、と実感しました。

ロロ『あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語』

ロロは、2012年に『LOVE02』を観、今年2016年1月に『校舎、ナイトクルージング』を観て、三回目の観劇。私は会話劇が好きなので、前回観たワンシチュエーションの会話劇である『校舎、ナイトクルージング』はとても好きだった。ロロの作・演出の三浦さんの各作品は、前向きで温かい眼差しの人物たちが時に困難に直面してもなおまっすぐに歩んでいくような、純粋さがある。今回の作品は、会話劇ではなく、もっと抽象的な舞台上でのファンタジーのような演劇で、少し好みとは違いました。

『8月の家族たち』

10年ぶりくらいにシアターコクーンへ行きました。ある家族が、父の死をきっかけに集まり、揃うのだけど、それぞれの関係の歪みや、心に貯めた憤懣が徐々に露呈していく、会話劇。脚本の内容はとても好きだったけど、シアターコクーンという広い劇場の、当日券でS席だけど後ろの方の席で観て、最近、自分が「人間関係を描いた会話劇を俳優が細かく再現する演劇を間近で観る」のが好きだと気づいたことと照らし合わせると、俳優の演技が細かく見えない観劇体験は、私にとってはあまり重要ではないなぁ、と思ってしまった。

『サルゴリラとライスとしずるのライブ』

タイトルの3組がそれぞれのコンビのコントと、6人でユニットコントをするライブ。今回のユニットコントの担当は、しずるの池田さんだと、前回のライブで発表されて以来、心待ちにしていた。ユニットコントは、なんと2本上演された。なぜ2本かというのは、誰も頼んでいないのに、池田さんが勝手に2本書いてきたからだそうだ。そしてエンディングのトークで知ったのだけど、池田さんは書くのがとても早いらしい。このライブは5月22日に開催されたけど、4月の末には既に書き上がっていたということでした。そして、池田さんは演出も細かいそうで、その、コントに対する取り組み方に私は一層の信頼を寄せるに至りました。もちろん、上演されたユニットコントは2本ともとても面白く、もう一度しずる池田さんの書く順番が回ってくるのがすでにもう楽しみです。

ナショナル・シアター・ライヴ『ハムレット

めちゃくちゃ面白かった。ナショナル・シアター・ライヴ、見逃せない。なるべく行きたい。

4月に劇場で観たもの(2016年4月)

4月5日 かもめんたるコントライブin喫茶茶会記vol.5(喫茶茶会記)
4月6日 ハイバイ『おとこたち』(東京芸術劇場シアターイースト)
4月14日 "オフィス北野VS"人力舎(新宿バティオス)
4月17日 テアトロコントvol.6(ユーロライブ)
4月20日 ブルドッキングヘッドロック『スケベの話〜オトナのおもちゃ編〜』(ザ・スズナリ
4月26日 神保町大阪文化祭落語芝居「らくだ」(神保町花月
4月28日 ラブレターズ60分ライブ『愛のために私は死ねない』(SPACE梟門)
4月29日 チョップリントークライブ CARD(新宿角座

かもめんたるコントライブin喫茶茶会記vol.5

コントの上演と合間のトークのライブ。コントはKOCでやっていたコンタクトレンズのコントの別バージョンや、「ドリームクラッシャー」の短い版など。ただただ面白いコントが観られて楽しくて居心地のよいライブ。

ハイバイ『おとこたち』

初演は東京で見逃したけど、評判が良かったので、わざわざ長久手に赴いて観たということもあり、ハイバイの中でも特別面白かった記憶が濃い作品。今回は、サンプルの松井周さんが出演。サンプルの『ひとりずもう』を観て以来、松井さんのファンになりつつある。不倫男の役、人の隙にスルリと入り込んで臆面もなく二股する、ダメでどうしょうもないけど愛敬だけはある、でもその愛敬も不気味、みたいな感じが良かった。

"オフィス北野VS"人力舎

新しくはじまったオフィス北野のライブ。オフィス北野の若手が、他事務所とネタを披露して観客投票で勝敗を決めるライブ。なりふり構わず勝ちに来ている感満載のオフィス北野勢が熱くて不器用な感じでカラーが出てた。オフィス北野からはマッハスピード豪速球、馬鹿よ貴方は、ランジャタイがこのライブの固定らしい。今回はかっぽんかっぽんと銀座ポップが出演。銀座ポップさんがすごくウケていた。人力舎からは三福エンターテイメント、ブルーセレブ、リンゴスター、ドリーマーズ、トンツカタン。次回はどこの事務所と対戦するのか楽しみ。

ラブレターズ60分ライブ『愛のために私は死ねない』

新作コント5本のライブ。会場がSPACE梟門。ASH&Dの行うライブの会場のチョイスが演劇的でとても好きです。好きなことを自由にやっているような感じが出ていて、とても好きだった。定期的にやるそうで楽しみ。

チョップリントークライブ CARD

ゲストがかもめんたるなだぎ武さんだった。チョップリンが東京にくる貴重な機会。チョップリンのトークを初めて観ました。

チョップリンと、かもめんたるは、1本ずつコントも披露。(チョップリンは、黒人のコント、かもめんたるは、サッカーのコント。)

小林さんが、自分とう大さんは、舞台でただただ椅子に座っているだけでも何分でも観てられるはず、と主張し、実際やってみることになった。ピンスポの当たる舞台中央の丸椅子に、一人無言で座り続けて、お客さんが観てられなくなったら手を挙げて、5人挙がると終了。終了するまでの時間を測って競うことに。う大さんが舞台上で座っているのを観るのは、全く飽きなかった。実際、3分くらいすぎて、ぱらぱらと5人手が挙がったのだけど、これはずっと観てられすぎてライブが終わりそうだったから空気を読んで挙げた5人だと勝手に思っている。う大さんは、そこに居るということを疑いない調子で舞台上に居る、という感じだった。舞台に居ることを、納得させられているような心地良い緊張感と圧力があった。そういう当然さを帯びて舞台上に立てるということが、俳優として重要な佇まいなんではないかと思った。そんな佇まいが急にできるのもすごい。う大さんの後に、槙尾さん、小林さんとチャレンジして、二人とも1分45秒くらいだったかと記憶しているけど、う大さんに比べて、何かしなければ、という拠り所のなさみたいなのがにじみ出ていて、観ている側は徐々に不安になった。小林さんも槙尾さんも、実際演じるとなると、そんな拠り所のなさが出る軟弱さはもちろんないけど。

トークでは、小林さんがスペアキーをたくさん持っていることが次第にわかるという一連の話の流れも、おかしかった。小林さんの柳のように、押しても手応えがなさそうでひらひらとしたマイペースさが面白かった。

チョップリンはもっと東京でもコントをしてほしい。

3月に劇場で観たもの(2016年3月)

3月5日 吉本新喜劇 佐藤太一郎企画その16『未来の今日』(恵比寿・エコー劇場)
3月6日 コマンダンテコレクションin Spring ネタ編(神保町花月
3月6日 コマンダンテコレクションin Spring トーク編(神保町花月
3月6日 コマンダンテコレクションin Spring コーナー編(神保町花月
3月9日 フロム・ニューヨーク『コーヒーカップを持つ演技』(OFF・OFFシアター)
3月12日 リンゴスター単独ライブ『ドラムは叩けません。』(劇場HOPE)
3月19日 ゾフィー単独ライブ『悪魔にパンを投げろ!』(ユーロライブ )
3月21日 円山スクランブルエッグス第二回公演『円山町再起動』(ユーロライブ)
3月29日 春休み大宮トーク シソンヌ×犬の心(よしもと大宮ラクーン劇場 )
3月29日 サルゴリラとライスとしずるのライブ ~ひよこの回~(神保町花月

※観たものを全て上記に列挙しているわけではありません。

コマンダンテコレクション

コマンダンテのコントを初めて観た。うどん屋のコント。コントでも、コマンダンテの漫才の根底にあるとも言える、振る舞いの自然さがある。

リンゴスター単独ライブ『ドラムは叩けません。』

居酒屋のコントがとにかく面白かった。ウェルメイドなコント。そこそこ長い尺だったと思うけど、これはこのままの尺でもう一回観たい。

サルゴリラとライスとしずるのライブ ~ひよこの回~

サルゴリラ・ライス・しずるの3組のライブ。ネタと、ユニットコントを1本やる感じのライブで継続していくらしい。この三組は同期だそう。今回上演したのは確か全組新ネタと言っていたような…。しずるのコントは料理人とデジャヴのコント。しずるのコントを観て面白くなかったことがないというのは言い過ぎだろうか。次回はしずる池田さんのユニットコントだそうで、必見。

3月、忙しすぎて感想をまとめとく時間がなかった。

2月に劇場で観たもの(2016年2月)

2月6日 岡崎藝術座『+51アビアシオン, サンボルハ』(STスポット)
2月6日 チョップリン単独ライブ『ミカン畑は退かない』(新宿角座
2月8日 弱い人たちアンコール公演『強くなりたい』(ユーロライブ)
2月10日 東京コントメンvol.30(ユーロライブ)
2月11日 梅舟惟永企画『ありがとねえ!』(早稲田小劇場どらま館)
2月18日 全日本芸人ネタ選手権 『ドッカン!ドッカン!』 予選9日目(ルミネtheよしもと
2月19日 ロマン峠単独ライブ『峠攻め』(新宿バティオス)
2月21日 テスト・サンプル05『ひとりずもう』(早稲田小劇場どらま館)
2月21日 うしろシティの好きなネタ選んでもらいましたライブ(全電通ホール
2月24日 せとたけおプレ単独ライブ『はめる』(しもきた空間リバティ)
2月26日 かもめんたる単独ライブ『なのに、ハードボイルド』(シアターモリエール
2月28日 テアトロコントvol.5(ユーロライブ)
2月29日 テアトロコントvol.5(ユーロライブ)

※観たものを全て上記に列挙しているわけではありません。

東京コントメンvol.30

GAG少年楽団が出ていた。ママスパパスが大変面白かった。子どもにお金をあげて興奮する男のコント。それなのにママスパパスは解散してしまった。今年はまだ始まったばかりだというのに、将来あるコントのコンビが続けて解散してしまった。巨匠、よしもとの若手のひので、ママスパパス…。ラブレターズが、単独ライブで観て面白かった、飼い犬がいなくなるコントをやっていた。塚本さんの演じる人物が、徐々に得体の知れない人物になっていく感じがいいな。心理的距離がだんだん遠くなっていくような。

梅舟惟永企画『ありがとねえ!』

かもめんたる岩崎う大さんの短編がとても良かった。このような小品が書ける実力者なのだ、ということが改めてわかった。4人姉妹の、父がいなくなったある日の一幕。短めだったけど、ワンシチュエーションの会話劇。4人の姉妹それぞれの個性と関係が見事に描かれていた。あんなに面白くて、観終わった後に淀むことなくどんな上演だったか、説明出来ていたのに、書き残していなかったからすっかり忘れた点が多く、自分にがっかり。時間がなくても書き残しておかなければ…。
岩崎う大さんは家族を描くのが得意なのでは。もし今後も戯曲を書き続けるのなら、こういった、登場人物の、密な関係性に基づいた、ワンシチュエーションの会話劇を、少しずつでいいから尺を長くして書いて、発表していってほしい。是非、観たい。

テスト・サンプル05『ひとりずもう』

各15分ずつの、一人芝居を、5本。ダイアローグを、一人芝居で行う。舞台上には、俳優が一人だけど、登場人物は、二人乃至は、三人。観客は、舞台上には存在しない登場人物を、想像で補って観る。会話も、補って観る。下手な一人コントなんかでよくあるような、相手の台詞を復唱して「なに、彼氏が浮気して?別れるだって?やめとけ!」みたいな、不自然な説明的な台詞は、もちろんない。なくても、わかるのだなぁと実感した。私は、コントで言うと、そういう不自然な説明台詞が多用される一人コントのイメージが大きくて、一人芝居をちょっと食わず嫌いしていたところがあった。それは大間違いの、思い込みだった。サンプルが一人芝居の面白さを提示してくれた。笑いの多い芝居だった。一人芝居には笑いは不可欠だ、と思った。

うしろシティの好きなネタ選んでもらいましたライブ

どのコントも素晴らしい完成度で感嘆した。上演されたのは「転校生」「美容室」 「上京」「人探し」「居酒屋」「寿司」「病院」「太陽」。「人探し」が入るとは。確かにとても面白いコントだったけど、すっかり忘れていた。私は「バンドやろうぜ」が観たかったけど、挙がらなかった。もうここで再演されないなら、もう一生観る機会がなさそうだなぁと思う。

かもめんたる単独ライブ『なのに、ハードボイルド』

『メマトイとユスリカ』以来の傑作なのでは。念を飛ばすコントと冗談どんぶりが特に。TVのロケのコントも。コントの設定自体の発想も奇抜だけど、その奇抜な発想を基盤にして、リアリティのある関係・会話が書けるのが凄まじい。私が奇抜だと感じるほど、岩崎う大さんにとってはこれが奇抜だということはないことなのかもしれない。類まれなる人間の観察力と、ヘビだとか、鼻くそだとか、プリミティブな好奇心が同居している。サンプルの松井周さんが劇中でよく男性器をネタにするのと似た感じがする。

2月は、改めて振り返って、忙しすぎて、感想をメモしておけないことが問題だと思った。

以上

1月に劇場で観たもの(2016年1月)

1月10日 リクウズルーム『アマルガム手帖+』(こまばアゴラ劇場
1月12日 ナカゴー特別劇場『暴れ馬/レモネード/コーキーと共に』(ムーブ町屋ハイビジョンルーム)
1月13日 しずるのトークライブ(阿佐ヶ谷ロフトA)
1月14日 岡崎藝術座『イスラ!イスラ!イスラ!』(早稲田小劇場どらま館)
1月15日 玉田企画『怪童がゆく』(アトリエ春風舎)
1月17日 シンクロ少女『ファニー・ピープル』(ザ・スズナリ
1月17日  ロロ『校舎、ナイトクルージング』(STスポット)
1月21日 ラブレターズ単独ライブ『Twilight Zone』(萬劇場)
1月22日 テアトロコントvol.4(ユーロライブ)
1月23日 GAG少年楽団単独ライブ『ストレート』(シアターブラッツ)
1月23日 GAG少年楽団トークライブ『ジエジエジエ』(シアターブラッツ)
1月31日 東西ネタ競演「HANG OUT」(ルミネtheよしもと

※観たものを全て上記に列挙しているわけではありません。

ロロ『校舎、ナイトクルージング』

ロロは2012年に『LOVE02』を観て以来。今回のは特に好きだった。それはワンシチュエーションの会話劇だったことが私にとっては大きい要因だと思った。とても良く出来て素晴らしいものだったと思うけれど、やはり個人的に、会話劇が特に好きなのだということを再確認した。

ラブレターズ単独ライブ『Twilight Zone』

塚本さんの脚本を書く冷静な力と、溜口さんの狂騒的な演技力が素晴らしいコンビ。特に飼い犬がいなくなるコントが面白かった。このコントの後半の、居なくなった飼い犬のかわりは自分じゃだめなのか、と塚本さんが言うところは、人と人との分かり合えなさが際立っている。分かり合えなさ、が前提にある。ということになんだか安堵する。前回の熱狂的なバンドのファンのコントもそうだけど、彼らのコントを観ると、主観的・盲目的な行動を振り返って自己反省させられる気分になるほど、客観性を求められている気がする。

GAG少年楽団単独ライブ『ストレート』・GAG少年楽団トークライブ『ジエジエジエ』

GAG少年楽団が、2015年のキングオブコント準決勝で大変面白かったので、それ以来、単独ライブは観に行こう、と決めてから、スケジュールがなんとか合って、ようやく初めて劇場で観ることができた。GAG少年楽団は、よしもとの方針なのか、大宮のよしもとの劇場を中心に活動をしている。遠い。このためあまり観に行くことができない。単独ライブは新宿のブラッツだった。また都内で公演してほしい。

東西ネタ競演「HANG OUT」

2015年11月16日にあった、東西爆音ネタバトル「HANG OUT」の後継イベントだと思うのだけど、最初に掲げてた爆音の要素がごっそりなくなった。東西のコンビのネタが観られるというコンセプトが中心の公演に。前回に引き続きコマンダンテがとPOISON GIRL BANDが登場した。ネタは2本。関西の芸人さんまた来てほしい。ロングコートダディを観てみたいので、来ないだろうかと期待しています。