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「山里世代」は本当に、いわゆる「あきらめの世代」なのか

インターネット上で、山里世代について書いてあるページを見つけた。

1つは、コメ旬の編集長、ラリー遠田さんによるもの。

フジ新番組『ミレニアムズ』は芸人"山里・若林世代"の試金石か - DMMニュース

『ミレニアムズ』という番組が、どう画期的であるのかを、2014年4月30日放送の『ナカイの窓』の「山里世代SP」を引き合いに出しての解説。

もう1つは、放送作家の浜口倫太郎さんによる、山里世代SPが放送された当時の感想記事。

『山里世代』の悲哀|作家・りんたろうの教えて!透明先生

放送作家さんということで、山里世代SPにて、山里さんらが語っていたことについて、共感を示している。

ナカイの窓』「山里世代SP」は私も面白く見ていて、感想をまとめたりしていたので、ちょっと考えたことを書いてみようと思った。

ギラギラしてなさ、闘争心のなさの原因

山里世代の特徴として上がっていた、ギラギラしてなさ、闘争心のなさ。「上の世代には敵わない」と言っていたけど、こういう発言から、「闘争心のなさ」という特徴を見つけるだけにとどまらず、私はもう一つ「強烈な客観性」という特徴があると思う。彼らは単に臆病なだけではないと感じる。『ナカイの窓』では、山里世代として、山里さん、ピース綾部さん、オードリー若林さんが出演していたけど、この世代だと他にピース又吉さんやノブシコブシの徳井さんなど、彼らに共通しているのは、自分・他人のイタさに対する異常なほどの鋭敏さ、ということだと思う。もちろん、彼ら自身、イタいと思われる発言をしていることだってあるけど、その発言や行動は、彼ら自身どこかで冷静に客観視している節がある。こういった視点を持ち合わせているからこそ、無意味にギラギラできない、というか、不得意な戦いは負け戦だとわかってしまう、負け戦を選択できない、ということが起こるのではないかと思う。彼らは、自分たちを「小器用」と評価する。

しかし、「何をやっても上の世代に勝てない」のだろうか?

私はこの世代が他の人達よりも優っているポイントに、一つ思い当たる。この冷静な客観視による、「説明能力の高さ」と言ったらいいのだろうか。「持論をプレゼンテーションする能力」なんじゃないかと思う。

ミレニアムズがどういう番組になっていくのか、まだわからないけど、私は彼らが得意なスタイルは、得意なこと・興味のあること・普段考えていること・分析したことを、他人にプレゼンテーションする、っていう形だと思う。山里さん、若林さんは「たりないふたり」や「バカリ山里若林と坂上忍の提案型バラエティ よろしくご検討ください!」でそういう力を発揮していた。山里さん、キングコング西野さん、ウーマンラッシュアワー村本さんが出演していた「ボクらの時代」でも、三人が三人、自分たちをどう見ているのか語っていて、とても面白かったし、語ることが得意なんだなと感じた。

本当に「強烈に引っ張っていくやつがいないから、見る理由が生まれない」のか

私は個人的に、本当に疑問なのだけど、果たして本当に、強烈に引っ張っていくようなスターが必要なのだろうか。そんなやつが果たして本当に魅力的なのだろうか。私は、個人的な実感として、今、興味や嗜好が細分化されてきていて、いろいろなマイナーだったようなことが、世間に許容されてきているように感じている。スターっていうのは、一点に強力なスポットライトが当たるってことで、それは照らされない影の色が一層濃く暗くなるってことなんじゃないかって思う。強力なマジョリティが勝利するってことなんじゃないか。

だから、「強烈に引っ張っていくやつ」がいないから見る理由がないのではなくて、「強烈に引っ張っていくやつ」を持たない世代に、そういう幻想を求めすぎて成立していないだけなんじゃないか、って思う。

「語ることにためらいがない」世代なのではないか

私は、さっきも書いたように、個人的な実感として、現代になるにつれて、興味や嗜好が細分化されてきているのではないかと感じている。誰しも共有できるもの、というものが少なくなってきている。そういう背景では、「語ること」「説明すること」が必要になってくる。それは自分の興味の対象について、誰しもが知っている、ということがないから「語らざるを得ない」のだ。必要があってやっていることだから、それに「かっこいい」も「かっこわるい」もない。

まだあんまりきちんと考えていないことだけど、一つ上の世代には、「語ること」への「かっこいい」「かっこわるい」の強い認識が存在しているように感じる。でも、おそらく、山里世代以降の人々は、「語ること」への感覚がもっとフラットなんじゃないかと思う。

 

あともう一つ、最近読んだ記事で、

よしもとスタイルVOL.54 キングコング 西野亮廣×ウーマンラッシュアワー 村本大輔『禁断の“同期対談”が実現!!』-ORICON STYLE

っていうのがあって、この「インタビュー3 新しいバラエティのフレームを作りたい!!」が、とてもおもしろかった。

 

山里世代の方々が、新しい土壌を見つけて、新しい価値観をもたらしてくれたら面白いなって思って見ています。