2015年4月13日の「ごきぶり」のポーカー vol.2 の感想

「ごきぶり」のポーカー vol.2 は、「ごきぶりポーカー」というカードゲームをやるのを観るライブ。出演者は、MCがラブレターズの溜口さん、プレイヤーにうしろシティ金子さん、ハライチ岩井さん、キングオブコメディ高橋さん、R藤本さん、巨匠岡野さん。ゲームの仕方で、なんとなくどういう性格なのか、少しわかるような気がするライブ。大した感想ではないものの、まとめていたら、それなりに字数が嵩んだので記事を分けることにした。2015年4月13日(月)下北沢の小劇場B1にて行われた。

ごきぶりポーカー」というのは、嫌われ者の8種類の虫や動物が描かれたカードを押し付けあい、カードを一定数集めてしまった人が敗者となるゲーム。カードをどう押し付け合うのかというと、押し付けたいカードを手札から一枚選び、伏せて場に置く。受け取らせたい相手(判定者)を指名した上で、そのカードが何であるか、宣言する。例えば、場にごきぶりのカードを置いて、「このカードはごきぶりです」と真実を、または「このカードはネズミです」等、他のカードだと嘘を、宣言する。判定者はその宣言の真偽を当てる。判定者が当てることができなければ、判定者にカードを押し付けることができる。判定者が当てることができれば、カードは自分(宣言者)に押し付けられる。また、判定者は、宣言の真偽を当てずに、場に出されたカードを引き継ぎ、宣言者と交代することもできる。交代した場合は、また新たに別の判定者を選出し、引き継いだカードの真偽を再度宣言し直すことができる。この際、交代した宣言者は、場に出されたカードを確認しても良いし、確認しなくてもよい。(自分で説明してみたけれど、その他にもルールがあるし、わかりにくいよって場合は⇒ ごきぶりポーカー - Wikipedia )

現状を鑑みてどういうカードを押し付けようとしている可能性が高いのか理論的に推測する面と、嘘にしろ真実にしろ宣言を判定者にどう汲ませるか、判定者にどう解釈されるのかを見抜くというコミュニケーションの面と、2つの側面がある。それがこのゲームの肝。

三回戦行ったのだけど、キングオブコメディの高橋さんが全敗。金子さんがゲーム中、自分の宣言が見破られそうになった時、「しまった!」という顔を客席に向けて見せていたのが非常にチャーミングだった。また、金子さんは、高橋さんに判定者に選ばれ、宣言者交代の権利(ライブ中はこの権利のことを「見る」と呼んでいた)を使わずに判定勝負に出た際に、さらっと「ここで見ても無理だから行っとかないと」と言っていた。つまり「ここで「見る(宣言者交代の権利)」を使って岩井さんやR藤本さんと勝負しても勝ち目がないから、勝てそうな高橋さんとは勝っても負けても勝負しとくべき」という意味だ。結構シビアに相手を値踏みしたことをさらっと言ったのが面白かった。それから、一回戦目は覚えていないけれど、二回戦目・三回戦目の高橋さんにとどめを刺したのは両方とも金子さんだ。高橋さんは、この宣言を見ぬかれたら敗北が決まる、という勝負の際に、金子さんを選択しており、そして常に負けている、ということだ。どうやら金子さんと高橋さんはお互いに「この人になら勝てそう」と踏んでいたようだ。ゲーム内の力関係を俯瞰すると、R藤本さんはこのゲームの経験者ということもあって、危なげなく勝負しており、岩井さんも、全体的にピンチになるシーンが少なく、そしてたまに驚くような推測(カードの絵柄まで読んでしまうとか)を行うため、この二人が一目置かれていた感じだった。岡野さんは、ピンチになりながらも、相手を騙すのが上手だった。金子さんは、リハーサル時に弱かったという話が出たため、最弱なのではないかと目されていたようだけど、現状を鑑みて出すメリットがなさそうな手も出すので宣言が予測不能な点と、相手が嘘をついているかどうかは結構見抜けていたようだ。高橋さんはというと、これは、おそらく負の連鎖によってなにをやっても裏目に出てしまう感じになっていたのだと思う。

また行われるのなら、観に行きたい。