今年のベストライブはオリエンタルラジオのライブです

今年(2014年)見たライブの中で、最もわくわくしたのは、オリエンタルラジオのライブでした。こんなに期待と興奮に心が躍ったのは久しぶりでした。ライブってこんなに自由で高揚するものなんだなって、なんだか改めて感じて、ああ、やっぱりライブっていいなって、そんなことまで思いました。

オリエンタルラジオのライブは、毎月一回やっていて、これまではコンビのトークがメインのいわゆる「トークライブ」だったけれど、10月に今後のライブの方針が発表されて以来、様々な要素が追加された「ORIENTAL RADIO SPECIAL LIVE」となりました。

ライブで「今後のライブの方針が発表される」ということ自体が、オリエンタルラジオの特徴的なところだと思います。この"今後の方針"はライブ内で観客に向かって"プレゼンテーション"する形で発表されました。このコンビは、プレゼンテーションをショーとして行う技術を持っています。たとえば、中田さんは、聞き手の好奇心を惹きつけるのがとてもうまいのです。漫然と、受動的に聞いている観客を、前のめりに、能動的に聞く姿勢を取らせる力があるのです。予備校で人気のある授業というのは、講師のプレゼン力によって、全然興味の湧かない受験科目が、すごく魅力的で知的好奇心をくすぐるものに変わる授業だと思うのですが、中田さんのプレゼンにはそれと同じような惹きつけられ方があります。そして全力でプレゼンする様子は、なんだか可笑しくもあるけれどとても熱量があって魅了されるのです。

そんなプレゼンテーションが、SPECIAL LIVEでは毎回演目に盛り込まれています。それから新ネタの披露もある。コンビのトークもある。こんなに楽しいライブが毎月あるなんて、というかこんなボリュームのライブを月に一度やるなんて、他に類を見ないことだと思います。もうすっかり心からファンです。そうしたら来月も観に行きたくなる。もちろん、期待を高めて行くのですが、やっぱり満足して帰路につくのです。

私がこのライブで一番楽しみにしているのは、このプレゼンなのかなと、この記事を読んだ人は思うかもしれないけれど、そうではなくて、新ネタもトークもコーナーも、全部同じくらい楽しみなのです。ただ、ひとつの記事にすべて書くのが難しいだけなのです。それでももう一つ、特筆すべき点を書いておくとしたらそれは、このライブでは、最終的にもっと大きなホールで特別なライブを行うという目標が示されているということで、(前述の10月にあった今後の方針の中で発表されたのですが、)それによって「なにかを待ち遠しく思う」「変化するさまを目の当たりにする」という純粋な楽しみが湧いてくるのです。

このライブは、今年は神保町花月で行われていたのですが、来年の1月から渋谷の無限大ホールに移動します。移動、というより、帰ってくる、ということみたいです。もっと多くの観客とこの楽しさを共有できると思うと、とても楽しみです。

(ライブの情報はオリエンタルラジオの公式サイトにあります。 【オリエンタルラジオ公式サイト】オリラジ最新情報/ライブ情報 )